ヘルパーができる医行為でない行為⑧軽微な傷の手当
こんにちは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為⑧軽微な傷の手当について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
◆タオル、ガーゼ、テープ、消毒液(必要時)
2:手順
<擦り傷、切り傷の場合>
①利用者さんの様子・傷の様子を確認(長さ、深さ、出血の有無・気分など)
②流水で傷口を洗う(必要時消毒する)
③清潔なガーゼで軽く押さえ水分を拭き取る
④出血がある場合2~3分圧迫し、止血する
⑤清潔なガーゼなどで保護する
<火傷の場合>
①患部から少しずれた位置から、流水で、痛みが無くなるまで流す
(10~15分程度)または洗面器に水を張り患部を冷やす
②利用者さんの様子・火傷の確認(受傷範囲、痛みの有無、水泡の有無、気分など)
③冷たいタオルや保冷剤などで徐々に冷やす(保冷剤は直接皮膚に当てない)
④痛みが無くなったら清潔なガーゼなどで保護する(水泡は無理に潰さない)
<火傷の場所、大きさ、色、利用者さんの痛みや様子、水泡の有無、実施した手当などを報告し、受診の必要性を相談する>
3:豆知識
◆軽微な傷の場合表皮は2~3日で自然に治る。なかなか治りにくかったり、患部に膨張、疼痛、発赤、局所熱感(炎症症状)があったら受診する。
◆表皮が治っても深部組織は修復中であるため、1週間程度は丁寧に扱う
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為⑦爪の管理
こんにちは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為⑦爪の管理について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
◆爪切り(利用者さん専用の物が望ましい)
◆爪やすり
◆ティッシュペーパー(広告紙など)
◆使い捨て手袋(必要時)
2:手順
①手を洗い、見やすいように照明を調整する
②椅子にかけたり、横になって頂き、安定した姿勢をとって頂く
③爪が飛び散らないように手、足の下にティッシュペーパー等を敷く
④爪、爪周囲の皮膚を観察する(爪の裏も観察し、状態を確認する)
⑤爪切りを垂直に当て、爪を切る
⑥一度で切らず、数回に分けて切る
⑦ヤスリをかけて、形を整える
⑧物品片づけ、手を洗う
◎指の爪は、丸く短く切る。
◎足の爪はスクエア(四角)に切り、角にヤスリをかけ、引っかからないようにする(スクエアオフ)
※特殊な爪(変形した爪、爪が厚い、巻き爪、陥入爪など)、血液をサラサラにする薬を飲んでいる利用者さんの爪は看護師に対応してもらう
3:豆知識
◆抵抗力が低下している場合、感染のリスクが高くなる為、出血や爪周囲の皮膚状態の変化などに気づいたら報告、連絡、相談をする
◆爪が割れやすい場合、ヤスリかけのみ行う
◆深爪や爪の角を落としすぎると、巻き爪や陥入爪になりやすい
◆爪の成分は、主にケラチンというたんぱく質からできている
◆足の指の呼び方:親指側から小指にかけて、第1趾~第5趾と呼ぶ。
※爪の先端部(白い部分)を目安に切ると、切りすぎになりやすい
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為⑥パルスオキシメーターの装着
こんにちは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為⑥パルスオキシメーターの装着について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
◆パルスオキシメーター
〇電源を押し、可動の状態か点検する
◆測定結果を記録するもの
2:手順 <通常の定期測定の場合>
①利用者さんに呼吸の苦しくない安定した姿勢になっていただく
・定期的に測定している方は、いつもと同じ姿勢をとっていただく
②測定する指先を確認する
・指先が冷えていたらグーパー運動または少し温めてから測る
③指をプローブの奥までしっかり入れる
④モニターに出た値を確認(酸素飽和度、脈拍)
⑤測定結果を記録する(単位は%)
3:豆知識
◆何を測っているか?=動脈血の酸素飽和度(SPO2)
※s=飽和度 p=皮膚を通して o2=酸素
※SPO2値と体組織との関係※
100~95%⇒正常域
95~80%⇒頻脈、動悸、失見当識
80~50%⇒チアノーゼ出現域
50~25%⇒組織障害
25~0%⇒昏睡、心停止
◆指先を確認する理由
指に赤外線を通して測定をする
・冷え性で指先が冷えている場合は、血行が悪いため正しい数値が出ない
※急変時の指先冷感とは違うので注意!!
◆動脈血の酸素飽和度でわかる事
・全身への酸素の行き渡りが足りているか?
・肺の酸素吸収力があるか?
※酸素量が不足すると考えられるもの
◎肺機能の悪化
◎貧血の可能性
◎心臓機能の悪化
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為⑤血圧測定
こんにちは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為⑤血圧測定について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
◆電子血圧計
〇電源を押し、電池残量やマンシェットの状態などを点検
◆測定結果を記録するもの
2:手順
①利用者さんに安定した姿勢になっていただく(安定した姿勢が取れない場合は、介助する)座位または仰臥位、側臥位は不可
②マンシェットを腕に巻く
<上腕用>
〇利用者さんの心臓の位置とほぼ同じ高さにマンシェットを巻く
〇肘に掛からない位置(肘より2~3㎝上)
〇拍動をキャッチするセンサーが肘の内側にあること
〇薄い衣類であればその上から測定する(衣類を上げて、腕を締め付けないこと)
〇マンシェットは指2本程度入る緩さで巻く
<手首用>
〇機器の向きに注意する
〇心臓の高さに手首を上げ、他方の手で固定する(固定できない方の場合は、介助する)
③血圧を測定し、記録を記入する
※※心臓に近い左腕で測定する。麻痺がある方の場合は、健側。透析をされる方の場合は、シャントがない腕で測定する
3:豆知識
◆測定時の条件
〇食事前、薬内服前、入浴前が望ましい
〇排泄後や身体を動かした後は、呼吸を整えてから測定する(深呼吸を2~3回、或いは、呼吸を整えてから測定する)
〇毎日測定する場合は、時間や体位など測定条件を一定にする
◆血圧は個々により日内変動がある
⇒高い時間と低い時間を知っておく
測定時間の設定は医療者と決める
◆高齢者の正常値140~90mgHg
◆電子血圧計は計算式で血圧の予測値を出すもの。できるだけ上腕用を使用する
測定値の経過を見る場合は同じ機種で測る
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為④内服薬
こんにちは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為④内服薬について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
<用法別の服薬例>
<服薬には白湯が良い理由>
1:準備
□内服薬
〇薬袋の表に書いてある、内服方法と薬の内容を照らし合わせて、その時に飲む内服薬を準備する
〇一包化されている場合は、一包化されている物を準備する
□白湯または水
〇150~200mlは摂れるようにする
□必要時、オブラートやトロミ製剤
2:手順
①手を洗う
②利用者と一緒に、薬袋に書かれている名前を確認。一包化の薬の場合は、該当する日の時間帯の薬を薬袋もしくは服薬カレンダーから取り出す
③薬袋から薬を取り出し、利用者と一緒に薬袋に書いてある飲み方を確認する
④薬を飲んで頂く(必要な場合は介助する)
⑤口の中に残っていないことを確認する
〇誤嚥のないことを確認する
⑥後片付け
<用法別の服薬例>
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為③軟膏
こんばんは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為③軟膏について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
□軟膏やクリーム剤
□タオルやひざ掛けなど(プライバシー保護)
必要時:
〇清拭用具・・・塗布する皮膚や汗の汚れを拭き取る
〇ガーゼなど軟膏塗布後に、衣服への付着を防ぐもの
〇使い捨て手袋・・・軟膏が介助者の手に付着しては困る場合
〇綿棒・・・薬剤を塗る場所が、ごく小さい場合
2:手順
①手を洗う
②安定した姿勢になってもらう
・必要部分を十分に露出し、他の部分はタオルなどで覆う
③塗布する皮膚を観察し、または必要時には皮膚の清拭をする
・前の軟膏が残っている時は、場合により清拭をする
④軟膏やクリーム剤を塗布する
※医師から塗布方法について指導がある場合は準ずる
□単純塗擦法(一種類のみ)
・軟膏は、油膜を作るイメージで塗布(原則として擦り込まない)
・クリーム剤は、皮膚への浸透が高いので軽く擦り込む
□重層法(二種類以上を重ねる)
・医師の指導がない場合は、原則として親水性のもの(クリーム)から塗布する
※塗布範囲は、原則として患部より少し大きめ(ややはみ出るくらい)に塗る
3:豆知識
□クリーム剤は、乳化しているため、傷がある場合ヒリヒリとした痛みが出る
□薬剤量の目安:指の第一関節半分で、手のひら大の面が塗れる
□皮膚は部位によって吸収率が違う。顔面は腕の吸収率の10倍以上
⇒顔面へのステロイド剤は薄く塗る理由
(腕内側1.0 頭3.5 額6.5 背中1.7 手のひら0.83 足の裏0.14)
□保湿剤:手のひらで温めながら、普通よりたっぷりめに(1.2倍)塗る
広く塗る場合は、薬剤を皮膚に点在させてから塗る
皮膚にトラブルがなければマッサージ効果も狙い、よく擦り込む
是非、参考にしてみてください。
ヘルパーができる医行為でない行為②体温測定
こんばんは。
走る介護福祉士です。
今回は、ヘルパーができる医行為でない行為②体温測定について書いていきたいと思います。
1:準備
2:手順
3:豆知識
1:準備
□体温計
・電子体温計・・・電源を押し、電池が切れていないか確認
・水銀体温計・・・体温計を振って、水銀を35.0℃以下に下げる
□測定結果を記録するもの
□汗を拭くためのタオル、ティッシュなど
2:手順
①安定した姿勢を維持してもらう(安定した姿勢が取れない場合は、介護者が支える)
②体温計を使用して測定する
<脇の下で測定する場合>
・測定する腋の汗を拭きとる(こもり熱に注意する)
・体温計を30℃~45℃位の角度で腋の下のくぼみにさしこみ、センサーが皮膚に付くようにする
・片方の腕で、測定側の腕を体側に密着させる。(高齢者はやせている方が多く、腋から落ちてしまう場合があるので、介護者が体温計が落ちないようにしっかりと支える)
・麻痺がある場合は、健側で測定する(麻痺側で測定すると血流が悪く、正確に測れない)
<舌下で測る場合>
・舌下に粘膜のトラブルがないことを確認
・舌の下の中央あたりに体温計先端をあて、口を閉じる
※冷たいものや温かいものを飲食した後は、30分ほど置いた後で測定
※測定中おしゃべりはしない
バイタルサイン(03) 体温測定方法 「看護師が教える正しい体温計の当て方」
<耳で測る場合>
・耳垢を掃除してから測定する
・先端をできるだけまっすぐ鼓膜に向けて計る(外耳道の生理的湾曲部があるので、体温計を入れる角度が大切
3:豆知識
□腋の下の血管が通る所が体温計の先を密着させるポイント
□鼓膜周辺は体温調整をする視床下部と血管を共有していることから、鼓膜温が体温の指標として用いられている。(耳での正しい体温測定はある程度の熟練が必要)
是非、参考にしてみてください。